「短距離走でタイムを大きく左右する“スタートダッシュ”のコツを徹底解説。ブロックセッティングから反応練習、加速区間のフォームまで詳しく紹介します。」
目次
スタートダッシュが短距離走で重要な理由
短距離走のタイムを左右する「初動」
短距離(100m・200mなど)のレースでは、スタート直後の数メートルで大きなアドバンテージを得ることができます。特にスタートダッシュで優位に立つと、その後の加速・トップスピード維持がスムーズになり、自己ベスト更新の確率が高まります。
• 加速区間を短縮: トップスピードに早く到達できる
• 心理的リード: 前に出ることで他の選手にプレッシャーを与えられる
• タイムロスの防止: 出遅れによる挽回は難しい
ブロックセッティングの基本と調整ポイント
ブロックの距離設定
• 前足: スタートラインから約1.5~2足分
• 後足: 前足ブロックから約1~1.5足分
• 個人差あり: 柔軟性や脚の長さによって最適距離が異なるので、試行錯誤しながらベストポジションを探りましょう。
セットポジションの姿勢
• 腰の高さがあまりにも高すぎると、力が上に逃げがち。
• 肩・腰・後脚が一直線になるように意識し、スタート合図と同時に地面を強く蹴り出せる構えを作ります。
手幅と指先の位置
• 手幅は肩幅~やや広めにして安定感を確保。
• 指先と親指でしっかり地面をとらえ、過度に力まないようリラックスを心がけてください。
スタートの合図に素早く反応!反応速度を上げる方法
ランダム合図ドリル
• 手叩き、ホイッスルやビープ音を不規則なタイミングで鳴らし、音と同時に飛び出す練習を反復。
• 脳から筋肉への指令伝達(神経系)を刺激し、スタートのリアクションタイムを縮める効果があります。
軽めのプライオメトリクス
• スタート前に少量のジャンプ系トレーニング(ボックスジャンプ・ホッピングなど)を行うと神経系が活性化しやすい。
• ただし、疲労が溜まらない程度に控えめの回数で行いましょう。
メンタル面での集中力維持
• 「オン・ユア・マーク」「セット」のコール時に、深呼吸や肩のリラックスを意識。
• スタートの瞬間だけでなく、セットポジションに入る前から自然な呼吸リズムを作ることで、力みを抑えやすくなります。
加速フェーズのフォーム:前傾姿勢と腕振り
前傾姿勢をキープ
• スタート直後の10~15m程度は無理に上体を起こしすぎず、腰を徐々に高くしていくイメージ。クラブでの指導では6歩まではしっかり前傾するように指導しております。
• 地面を後方に強く押し、前進力を得る感覚が重要。
力強い腕振り
• 後ろへの振りを意識: 後方へ腕を引き込む動作で体を前へ押す力を生む。
• 過度な力みを避け、肩甲骨から腕を回転させるイメージ。
接地時間の短縮
• 地面を蹴ったら素早く次のステップへ移行。
• 足裏でしっかりとらえる感覚を保ちつつ、リカバリー動作に時間をかけない。
よくあるミスと改善策
腰が浮きすぎる
• セットポジションで腰が上がりすぎると、力が上に抜けやすい。
• → ブロック位置や角度を微調整し、コーチや動画でチェック。
上体を起こすのが早すぎる
• スタート直後に上半身を起こすと、十分な加速を得られない。
• → 20m前後は無理に頭を上げず、前へ突き飛ばすイメージで加速。
腕振りが小さい or 力みすぎる
• 肩に力が入りすぎてスムーズに腕が振れないケースが多い。
• → ウォーミングアップで肩甲骨周りをよく動かし、意識的にリラックス。
補強トレーニングでスタート力を高める
スクワットやランジ
• 下半身の筋力を強化する代表的な種目。
• 高負荷だけでなく、低負荷で速い動作(ジャンプスクワットなど)も組み合わせると爆発力がアップ。
コア&上半身強化
• 体幹が弱いと加速時にブレが生じやすい。プランクやヒップリフトで軸を安定。
• 上半身では腕を大きく振るための肩周り・背筋にも注目。インバーテッドローやプッシュアップなどでバランスを取ろう。
プライオメトリクス
• ボックスジャンプ、シングルレッグバウンディングなど、瞬時に地面を押し返す力を鍛えるメニュー。
• 週1~2回程度の頻度で、他のメニューとの兼ね合いを考慮しながら実施。
まとめ:スタートダッシュを制して自己ベスト更新へ
• スタートダッシュは、短距離走の勝敗を分ける重要フェーズ。
• ブロックセッティングから反応練習、そして加速フェーズのフォームまで総合的に見直すことで、1歩目から大きく差をつけられます。
• 補強トレーニングやウォーミングアップで神経系を刺激し、無駄な力みを排除すればさらに爆発力を引き出せるでしょう。
これらのポイントを押さえて練習すれば、スタート直後の加速力が格段に向上し、レースを圧倒的に優位に進められます。日々の地道なドリルやフォームチェックを大切にして、次の大会でぜひ自己ベスト更新を目指してみてください!
これらの対策を実践して、強力なスタートダッシュを習得しましょう!
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