春のシーズンが近づいてくると、「そろそろ切り替えなきゃ」「冬の成果を春の大会で発揮したい」といった思いが高まりますよね。冬のオフシーズンで積んだ基礎練習や身体づくりを、春からのレースや大会につなげるために欠かせないのが“メンタルスイッチ”の入れ方です。ここでは、陸上競技はもちろん、さまざまなスポーツに取り組む人にとっても実践しやすいメンタル面のコツを、より深く掘り下げて紹介します。
目次
なぜ春に向けてメンタルを整える必要があるのか
冬の間は走り込みや筋力強化、技術の修正など、比較的「土台づくり」に集中してきた人が多いでしょう。ところが、春のシーズンに入ると一気に試合や大会が増えて、実戦モードへ移行せざるを得ません。
このギャップを埋めるために大切なのが、「オフシーズンから本番期への気持ちの切り替え」。メンタル面での準備を怠ると、せっかくの冬の成果が出し切れず、**“身体は仕上がっているのに思うように結果が出ない”**という状態に陥りがちです。
目標の再確認と新しい目標づくり
冬の練習で得た成果や、基礎体力の向上を自分なりに振り返り、「この春から夏にかけて何をどこまで伸ばしたいのか」を改めて言語化してみましょう。
• シーズン初めに明確な数値目標や試合目標を設定すると、気持ちが前向きになりやすい。
• 昨季の記録や大会結果を参考に、「次はここまで伸ばしたい」「この課題を克服してみせる」といったアクションプランを思い描くと、やる気を高められます。
ただし、あまりに高すぎる目標ばかり掲げるとプレッシャーで潰れてしまうことも。**“達成可能な目標”**を短期と中期・長期に分けるイメージで設定すると、「いまやるべきこと」が見えやすくなります。
冬の成果と苦労を振り返り、“やりきった感”を再確認
人はネガティブな記憶よりも、地道に積み上げてきた成功体験や“小さな成長”を思い出すことで自信を高めやすくなります。
• たとえば「体幹トレーニングを週◯回続けた」「ハードな筋力メニューを最後までやり切った」「フォームを動画に撮って修正点をつかめた」など、冬にやってきたことをリストアップ。
• そういった“小さな成功”の積み重ねが、春に向けたメンタルの土台になります。「この冬を乗り越えたんだから大丈夫」という感覚を、自分の中に育てておきましょう。
春へ向けたメンタルトレーニング・ルーティン
より実践的な“メンタルの切り替え”を促す方法として、次のようなルーティンを取り入れるのもおすすめです。
イメージトレーニング
夜寝る前や練習後に、スタートダッシュや試合終盤の場面を頭の中で描き、成功している自分のイメージを何度も再生する。
シーズンに入って試合回数が増えてきても、イメージ上で何度も成功していれば、実戦で緊張しすぎずに自信を持って臨めるはずです。
マインドフルネスや呼吸法
集中力が散漫になりがちな時期には、深呼吸や瞑想などで心を落ち着ける時間を作りましょう。「頭の中でごちゃごちゃ考えすぎると疲弊する」という人ほど、呼吸を整えて一度“無”の状態を作るのが効果的。
特にレースや大会前は緊張が高まるので、呼吸法で心拍数をコントロールするとメンタル面の安定度が上がります。
ポジティブな言葉を“ルーティン化”
春の練習開始前や試合当日に、「今日は冬の成果を出し切る」「自分なら絶対にやれる」といった肯定的なフレーズを口に出す。
思考だけでなく“声に出す”ことで、脳へのインプット効果が高まり、よりポジティブな気持ちを維持しやすくなります。
チームや仲間との関わり方を見直す
陸上競技は個人種目が多いとはいえ、クラブや学校の仲間とコミュニケーションをとることはメンタル面を強くする重要な要素です。
• チームメイトと冬のトレーニング内容や成果を共有しあうと、「自分だけがつらい思いをしているわけではない」という連帯感を感じやすい。
• お互いに目標を宣言し合うことで、いい意味で競争心が芽生え、春に向けてのモチベーションアップにつながります。
• コーチや指導者から客観的なフィードバックをもらうと、自分では気づきづらい伸びしろや課題を再認識できるチャンスになるでしょう。
生活習慣の整え方でメンタルにも安定をもたらす
春になると環境が変わる人も多い(進学やクラス替え、入社など)。気温や気候の変化に体がついていかず、疲れやすくなる人も少なくありません。ここで生活習慣を見直すことで、メンタルも落ち着きやすくなります。
睡眠時間の確保と質の向上
布団に入る1時間前からスマホやゲームを控えて脳をクールダウンすると、入眠しやすくなります。春の陽気で昼間に眠気を感じやすい時期こそ、夜の睡眠をしっかり取る習慣が大切。
バランスの良い食事
特にビタミンやミネラルは免疫力や疲労回復にも寄与するため、新学期や新生活で忙しい時期には栄養バランスが崩れがち。できるだけ野菜や果物、タンパク質を意識的に摂取し、集中力やモチベーションの低下を防ぎましょう。
適度なリラックス方法の習得
入浴やストレッチ、軽めのジョグなどで身体をほぐす習慣を持つと、余分なストレスが溜まりにくくなり、次の練習でのパフォーマンスにも良い影響を与えます。
まとめ:冬の努力を最大限に活かす“春のメンタルスイッチ”
冬に積んだ練習量や改善した技術、強化した筋力は、メンタル面をしっかり整えれば春のシーズンに大きく花開きます。一方で、やる気や意欲ばかりを先走らせると、無理が祟って調子を崩す可能性も。焦らず、「冬の成果を自分のものにするために、今何が必要か」を整理し、自分なりのメンタルスイッチを入れる方法を確立してみましょう。
• 目標の再確認と、成功体験の振り返り
• メンタルトレーニングや呼吸法、ポジティブな言葉の活用
• チームや仲間との情報共有・意識の共有
• 睡眠や食事、体調管理など生活面のリズムを整える
春は新たなステージの始まり。ここでうまくメンタルを切り替えておくと、シーズンが本格化してもぶれることなく結果につなげられます。是非、これらのポイントを取り入れて、次の試合や大会で“ベストな自分”を発揮してください!
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