昨日より3回に分け、昨シーズンUACAに加入してくれた堤選手を特集・インタビューして参ります。堤選手は、青森出身で現在は、神奈川県に住んでおり、神奈川県からUACAの選手として活動していますが、実は彼自身生まれてから耳が聞こえないという障害を持っています。
2回目の本日は、デフ陸上競技について堤選手に聞いてみました。
1回目の記事はこちらをクリックください。
ーーそれでは、本日はよろしくお願いします!!
はい、よろしくお願いします!!
ーーデフ陸上について教えていただけますか?
はい。
デフ陸上とは、
聴覚障がい者の陸上競技
のことです。
↑ 日本デフ陸上競技公式ホームページ
↑ 日本デフ陸上競技公式YouTubeチャンネル
https://youtube.com/channel/UCM2On0XOdTb_r2DBF1td24A
根本的には普通の陸上競技と変わりませんが、情報保障があるかどうかの違いです。
特に、トラックではピストルの音が聞こえない為、スタートランプという装置を使って、スタートしています。
陸上競技のトラック競技において、スターターのピストル音が聞こえにくい聴覚障がい者は、スタート用のピストルのフラッシュを見るために顔を上げるなどといった不利な姿勢でのスタートのため、出遅れるなどといったハンディーキャップや、時にはスタートができないといったケースにもなります。
スタートランプは、 1/1000のタイム差で順位が決まるトラック競技において、そのハンディーキャップを解消するスタート発信装置システムです。
既存のスタート発信装置のスタート信号を検知連動し、LEDの発光色によって競技者にスタートの準備からスタートまでを、聴覚障がい者に伝えることができます。
写真:NISHIホームページより
ーーデフ陸上の大会などに関して教えてください。
はい。まず、主な国際大会は、
- デフリンピック(聞こえない人のオリンピック)
- 世界デフ陸上選手権(今年はポーランドで開催)
- 世界ろう者室内陸上大会(2019年にはエストニアで開催)
などあります。
国内大会としまして、日本デフ陸上選手権となります。
特にデフリンピックはオリンピック、パラリンピックと同様、4年に1回開催されており、デフスポーツにとっての最大の祭典と呼ばれる位の世界大会です。
ちなみに前大会の2017年サムスンデフリンピックでは、男子4×100mリレーで金メダル獲得しました。
アンカーの佐々木琢磨選手は、五戸出身で学校の先輩です。デフリンピックを目指すきっかけになった人でもあります。
僕はまだ、デフリンピックに出たことがないので目標にして頑張ってます。
写真:堤選手と佐々木選手
ーーデフ陸上競技の現状を教えてください!
オリンピック、パラリンピックと比べ知名度が低く、国からの援助がほぼないのが現状です。
その故に、デフリンピックや世界大会の日本代表に選ばれたとしても、
費用は自己負担になっており、負担が大きいという理由で辞退
してしまうケースもあったと聞きました。
僕がUACAに入った理由のひとつとして、
「青森陸上を盛り上げると共にデフ陸上も盛り上げる」
ということなので、この場を借りて、みなさんにデフ陸上をはじめ、
デフリンピック等、デフスポーツの存在を少しでも知って頂きたいです。
ーーUACAとしても、デフ陸上を盛り上げれるようにたくさん特集したいと思います。
はい、よろしくお願いします!!