7月12日より、
UACA Jr.セミアスリートコースとかけっこコース、各コースともに2週間に1度
ではございますが私、新山が約2年ぶりに小学生への陸上競技指導を新盛コーチとともに指導をすることとなりました。
🔻UACA各コース紹介🔻
🔻UACAコーチ紹介🔻
上記のコーチ紹介で新山の欄の指導歴にも記載されておりますが、
2017年〜2019年の間、青森市内の小学校で陸上競技部の外部コーチを務め、そこで指導した選手の中から、日清食品カップ全国小学生陸上競技交流大会や東日本都道府県小学生陸上競技交流大会、県大会の入賞者を輩出することができました。
その3年間で学んだことは、絶対にこれからの青森県陸上競技に必要なことばかりでした。
子供にスポーツを通して何かを学んでほしいと思う親(保護者)や指導者は、少なくありません。
しかし、ただやみくもに子供にスポーツをやらせても親・コーチの関わり次第では、
子供のスポーツ経験は将来に良くも悪くも影響
するかもしれませんのでその私が思うことを今回は書かせていただきます。
子供のスポーツ教育で最も重要なのは親やコーチの関わり方
子供のスポーツ教育で最も重要なのは親やコーチの関わり方です。なぜならば、親やコーチの関わり方で子供に良くも悪くも大きく影響するためです。例えば、モチベーションのレベルは、親の支配的な関わり方やコーチの勝利至上主義による関わり方で低くなってしまいます。
飴と鞭という言葉がありますが、親やコーチの命令・叱咤激励は子供のモチベーションを一時的に上げることはできますが、長期的なスパンではモチベーションを継続することにはつながりません。
これは、心理学的にも科学的に証明されていることです。これだけではなく、ハラスメントに至ってしまう原因は、親やコーチの叱咤激励の行いすぎで起こります。
子供のスポーツにおける叱咤激励はハラスメントを招く
まず、子供のスポーツにおける叱咤激励はハラスメントを招く可能性があります。なぜならば、叱咤激励をしすぎると子供はそれが当たり前の状態になってしまいさらに強い叱咤激励がないとモチベーションがあがらなくなってしまうためです。
また、一度ハラスメント行為を行った親・コーチはハラスメントを行わなければ子供が言うことを聞かなくなるという負の連鎖に陥ってしまいます。
つまり、親として、コーチとして、スポーツを行うすべての子供に対してスポーツ教育を行う上で適切な行動をとる必要があるのです。
私の場合、まず
1人1人としっかり会話する
ことを各コースで開催される練習会でのまずやるべきことだと思っております。
そして、それぞれの特徴や性格を指導者自身がしっかり把握することが必要だと思っております。
子供たちの考えを無視してまで正しい知識を身に付けさせようと思い焦って指導しても指導を受ける子供たちは、指導者を信頼することができず練習への意欲の低下、そして練習会への不参加へとつながるからです。
「PATROL」の実践
コーチが子供にスポーツ教育をうまく行うためにはPATROLという方法があります。
PATROLとは下記の頭文字をとっています。
- Process:「結果ではなくプロセスを重視する」
- Acknowledgment:「承認する」
- Together:「一緒に楽しみ、一緒に考える」
- Respect:「尊敬する・尊重する」
- Observation:「よく観察する」
- Listening:「話をよく聴く」
このPATROLは、公認スポーツ指導者で定められた「理想のコーチ像」になるための関わり方です。
コーチがスポーツ教育を子供に行うときの関わり方①Process
コーチが子供にスポーツ教育を行うための関わり方としてProcessがあります。
Processでは、結果ではなくプロセスを重要視します。
良い結果でも悪い結果でも結果に対する努力や行動があるはずであり、それをコーチが子供と一緒に考えてあげることで、子供の自立を促すことができます。
コーチがスポーツ教育を子供に行うときの関わり方②Acknowledgment
コーチが子供にスポーツ教育を行うときの関わり方の2つ目としてAcknowledgmentがあります。
Acknowledgmentとは、承認することを指します。
子供に限らずすべての人には承認欲求があり、人から認められるだけで励みになります。励みになれば、モチベーションも高まり難しい試合であっても挑戦する心を養うことができます子供の意志を尊重して子供の行動や言動を承認することが重要です。
コーチがスポーツ教育を子供に行うときの関わり方③Together
Togetherはコーチが子供と一緒に楽しみ一緒に考えるという関わり方です。指導者が子供と一緒にスポーツを楽しみ、時には難しいことでも一緒に考えることで、選手に寄り添うことができるため信頼関係を築くことができます。
この信頼関係は、子供にスポーツ指導をする際に大きな影響を及ぼします。
コーチがスポーツ教育を子供に行うときの関わり方④Respect
Respectとは、スポーツに限らずすべての人に対して尊敬や尊重の念を抱くことです。
それがたとえ子供であっても、年齢や性別に関係なく尊重することで、信頼関係の構築だけではなく、子供がスポーツを通して個性を身につけることができます。
コーチがスポーツ教育を子供に行うときの関わり方⑤Observation
コーチが子供にスポーツを指導するには、Observationが欠かせません。
Observationとは、観察することです。観察することは、技術指導においても非常に重要なことですが、選手の心理的な面もよく観察することで選手がチームにおいて安心感を持つことができます。
普段と違う行動をしている選手がいたら、よく話をきいてみてください。良い事でも悪い事でも話を聞いてあげてそれを承認して一緒に考えてあげることが大切なのです。
コーチがスポーツ教育を子供に行うときの関わり方⑥Listening
Listeningは子供にスポーツコーチングを行う上ではかならず必要です。
Listeningとは、子供の話をよく聴くということです。コーチの一方的な要求だけを押し付けてしまっては、子供がコーチの顔色を見てプレーをするようになってしまいます。これはコーチが子供を支配する関係になってしまい、好ましくありません。
「コーチがなってほしいプレイヤー」ではなく、「子供がなりたいプレイヤー」を尊重しましょう。これらのPATROLは、アスリートセンタード・コーチングという基本的なスポーツコーチの考え方です。
まとめ
子供のスポーツ教育で最も重要なのは親(保護者)・指導者(コーチ)の関わり方です。
コーチが子供のスポーツ教育をうまく行うためには、PATROLという方法があります。この方法は、親が家庭で子供と接する上でも有効な方法であるため、子供にスポーツ教育を行って健全な成長を促したい親やスポーツコーチの方々は参考にしてみてはいかがでしょうか。UACAでもこの方法を実践しております。ただ、取り入れて「優越感」に浸る指導者も非常に残念へはありますが私の周りにも存在しております。この方法を多くの人が実践できるようになるように普及もさせて行けるようUACAコーチ一同取り組んでまいります。