大会シーズンが迫ってくると、「練習時間をしっかり確保したいが、学業・仕事もあるし、家事や子育ても…」と悩む方は多いのではないでしょうか。特に社会人選手で、子育て中の方は時間的制約も増え、より一層の計画性が求められます。ここでは、学業や仕事、子育てを抱えながらも大会出場を目指す陸上競技選手に役立つ、両立のコツや考え方を深く掘り下げて紹介します。
目次
学業&仕事との両立が大切な理由
陸上競技は1日2日で成果が出るものではなく、長期的なトレーニングの積み重ねが必要です。しかし、学生であれば勉強や成績、社会人であれば業務成績やキャリアの問題を同時に抱えています。そこに加えて、子育て中の方は、家事や育児の負担が日々の暮らしをさらにタイトにするでしょう。
だからこそ、「いかに限られた時間を効率よく使うか」が重要となります。練習と学業・仕事・子育てを上手に両立することで、どちらもおろそかにしない充実感を得られ、結果的に競技にも好影響をもたらすのです。
時間管理と目標設定のポイント
時間ブロックを作る
• 仕事・学業・育児のスケジュールをまず把握し、その中で練習できる時間帯を確保。
• 朝練と夜練でメニューを分ける、週末にまとまった強度の高い練習を行うなど、自分と家族の生活リズムに合った計画を立てる。
タスクを可視化し、優先順位をつける
• 「今週はレポート締め切りがある」「保育園や学校行事がある」「会社で繁忙期」といったイベントをカレンダーに書き込み、そこから逆算して練習メニューを調整する。
• 子どもの送り迎え時間や食事の準備、仕事のプロジェクトなど、ゆずれない予定を先にブロックし、それに合わせて練習時間を組む。
短期・中期・長期の目標を設定
• 「今月は持久力強化、来月はスピード仕上げ」など、シーズンに合わせて段階的なゴールを決める。
• 勤務時間や授業・保育園行事と重ならないように注意しつつ、家庭とのバランスも考慮すると、後から無理が生じにくい。
子育て中の社会人アスリートが意識したい工夫
家族・パートナーの理解と協力を得る
• 子育て中はどうしても練習時間が限られがち。週に1~2日だけでも、パートナーや家族に子どもの面倒をお願いし、集中して練習できる時間を確保すると効率が上がる。
• お互いに「今週はこの日を自由に使っていい」といった話し合いの場を設けると、家族の不満を和らげながらトレーニング計画を進められる。
子どもとのコミュニケーション
• 「ママ(パパ)が走るのは、こんな目標があるから」と言葉にして伝えると、子どもも応援モードになりやすい。
• 練習や大会に付き添ってもらうことで、子どもがスポーツに興味を持ち、家族の一体感が高まるケースも多い。
朝型・夜型の使い分け
• 小さい子どもがいる家庭では、早朝や夜遅い時間に練習するしかない状況もある。
• 体質的に朝が得意なら早朝ジョグを習慣にし、夜は筋トレやストレッチ。逆ならばその逆パターンを採用する。
• 無理して夜更かしすると睡眠不足に陥り、体調や仕事への支障が大きくなるため、生活リズムは慎重に見直す。
体調管理と疲労回復の重要性
睡眠と栄養は最優先
• 学業・仕事・子育て・練習で忙しくても、睡眠時間を確保しないとケガや集中力低下につながる。
• 栄養バランスを整えるために、子どもが食べるおかずをベースに工夫すると時短にもつながる。たとえば大人用にたんぱく質をプラス(豆腐や肉を多めに)するといったアレンジも手。
メリハリをつける
• 強度の高い練習をした翌日は、軽めのメニューやリカバリーの時間を意図的に設ける。
• 仕事や家事に忙殺される日こそ、短時間の軽い有酸素運動やストレッチで血流を促し、疲れをためにくくする。
メンタルケアとモチベーション維持
子育てや仕事と両立していると、思うように練習ができない日が続きがち。「自分はちゃんと成長できているのか」と不安になる時期もあるでしょう。
イメージトレーニングを習慣に
• 時間がなくても、スタートやゴールシーンを頭の中で繰り返すだけでモチベーションを維持しやすい。
• 通勤中や子どもが寝た後の短時間でも、イメージを鮮明にする練習をすれば競技への意識を保てる。
小さな成功体験を大事に
• 今日は5km走れなくても、2kmのスピードランをしっかりこなせたら「OK」とするなど、自分を肯定する。
• 子どもに「今日は頑張ったね」と言われると、それだけでやる気が戻ってくる場合も多い。
仲間やSNSで情報共有
• 同じように家庭を持ちながら競技を続けている選手のSNSやブログを参考にすると、「自分だけじゃない」という安心感を得られる。
• UACAのコーチなど、実際に悩みを相談できると、練習計画や子どもの世話との両立についてより具体的なヒントが得られる。
まとめ
学業・仕事・子育てを抱えながら陸上競技の大会出場を目指すのは、一見ハードルが高く思えます。しかし、時間管理や家族の協力、スキマ時間の有効活用などを工夫すれば、十分に実現可能です。
• スケジュールを“見える化”し、優先順位をはっきりさせる
• 家族や仲間との協力体制を作り、理解を得る
• 短時間でも集中して質の高い練習を心がける
• メンタルケアとモチベーション維持の工夫を忘れずに
• 子どもとのコミュニケーションで一体感を高める
バランスを上手にとりながら、着実に練習を積み重ねれば、学業や仕事、そして家族との生活も充実させつつ大会でのパフォーマンスを高めることができます。
ぜひ今回のポイントを取り入れて、より豊かな競技生活を送ってください。春夏のレースシーズンでも、思い切り力を発揮できるよう応援しています!
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